ブロックチェーン業界マップ大公開~製造業編~2020/7/16更新

ブロックチェーン業界マップ大公開~製造業編~2020/7/16更新

はじめに

本メディアであるBaaS info !!では、企業によるブロックチェーンを利用を想定し、エンタープライズ向けのブロックチェーン解説記事やユースケースを取り上げてきました。8月末には7つの業界におけるブロックチェーン活用の業界マップを公開しています。

今回は、世界のGDPの約17%を占めると言われている「製造業」という切り口から業界マップを作成しました。世界の製造業では、どのようなユースケースがあるのか、こちらの記事を更新しながら「【THE 事例集】製造業×ブロックチェーン」をシリーズ化し、記事を書いていく予定です。

※新たに記事を投稿次第、本記事にリンクを追加していく予定です。

自動車・自動車部品

自動車業界では、MOBIという、フォード、ホンダ、GMなどの大手が参加している大きなコンソーシアムがあり、自動運転を見据えた車両ID管理などにブロックチェーンを活用しています。MOBIについては、下記の 【THE 事例集】製造業×ブロックチェーン – 自動車業界編 part.1 – で紹介しています。

その他の事例では、車に取り付けたセンサーから取得したデータをブロックチェーンで管理する動きがあります。またそれに伴い、運転時の情報を提供する対価として仮想通貨をインセンティブとして付与するユースケースもあります。
  

航空機産業

航空機産業では、ボーイングが無人航空機システムのトラフィック管理の改善にブロックチェーンを利用したり、GE Aviationではリーンシックスシグマをさらに進化させるべくブロックチェーンを活用しています。GE Aviationの事例は下記の記事で紹介しています。
  

半導体

半導体業界の企業では、ロジック半導体を提供するインテルが「Hyperledger Sawtooth」というプロジェクトを推進しています。インテルはHyperledgerだけではなく、EEAやR3などのコンソーシアムのメンバーでもあります。企業向けコンソーシアムについては、下記の記事で紹介しています。

メモリー半導体最大手であるサムスン電子もブロックチェーン領域において様々な取り組みを行っています。

また、会社の規模は上記2社には劣るものの、ロジック半導体を提供するAMDでは、より速いトランザクションを実現するためのCPUとGPUを提供しています。

なお、インテルやサムスン電子、AMDといった半導体業界のブロックチェーンへの取り組みは、以下の記事で紹介しています。

IoT、3Dプリンターなど

IoTの領域では「Trusted IoT Alliance」というコンソーシアムがあり、エンタープライズメンバーとして、ボッシュ、シスコ、シーメンス、ドイツテレコム、KPMGなどが参加しており、ブロックチェーン企業(団体)としてはIOTA、Slock.it、Stremer、VeChainなどが名を連ねています。

  

なお、Trusted IoT Allianceに加盟するVeChainに関しては、以下の記事で紹介しています。

また、Trusted IoT Allianceの取り組み情報や、その他の企業のユースケースについては下記の記事で紹介する予定です。

<投稿予定記事>
【THE 事例集】製造業×ブロックチェーン – IoT編 –
IoT×ブロックチェーン概要と事例

大手電気メーカー

大手電気メーカーは国内を含めて、殆どの企業が何かしらの形でブロックチェーンに関わっています。内容は、サプライチェーンからブロックチェーン対応スマホの提供、トランザクション処理に対する特許の取得など多岐に渡っており、社内にはブロックチェーンの専属の社員も抱えている企業も少なくありません。これらの事例についても、後日紹介いたします。

少しマイナーな事例ですと、本サイトでは中国大手家電メーカーであるXiaomiの事例を取り上げています。
  

その他

その他にも多数の事例があります。例えば、造船業界では中国2大造船メーカーの一つである中国船舶重工集団(CSIC)の子会社が、サプライチェーン管理にブロックチェーンを活用する計画を発表したり、 建設機械メーカーのひとつであるCNHインダストリアルがブロックチェーン関連でIBMと提携したりと、様々な事例が生まれています。

国内ではIVI(Industrial Value Chain Initiative)という、モノづくりの大手企業が集まったコンソーシアムがあります。ブロックチェーンではなくIoTを前面に出したコンソーシアムですが、 「製品開発のデータ共有」に対しブロックチェーンを活用する、という取り組みを見せています。 。IVIのメンバーは、今回の業界マップ内にある企業を含む大手100社以上参加しており、国内の製造業界ではとても重要な役割を果たしていく事が予想されます。

サプライチェーン領域でのブロックチェーン活用は、数多くの事例がありますが、「TRUST YOUR SUPPLIER」というIBMのプラットフォームがあり、レノボ、ノキア、シスコなどの企業が参加しています。
  

業界マップのダウンロード

上記が今回作成した業界マップの概要になります。こちらの記事で紹介しきれない事例は別記事にまとめ、少しづつ追加していく予定です。
  

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